「多様性」とは異なった能力の人々や異質の価値観を受け入れられるか、という指標である。女性の経営者や障害をもつ総理大臣、同性同士の婚姻が認められるような国の状態を指している。
「コミュニティー」とは共同体や社会という意味をもつ。最小規模のコミュニティーは夫婦や家族であり、地域や国もコミュニティーである。その共同体が共通の目標や利害意識、志をもっているか、という指標である。
同じ志を持った共同体に属している人は、そこから強い幸福感を得ることができる。
経済以外の新な価値である。
<富と幸福の相関>
それでも富は幸福を大きく左右する。一人当たりのGDPと主観的な幸福感の関係を示すデータがある。一人あたりのGDPが15,000ドルを超えるあたりまでは、経済と幸福感は正比例の関係を持つが、そこを越すと相関は低下する。経済的に成熟した国では、富以外の幸福の要素が働いているのだ。
日本はすでに成熟した国のグループである。中国は2014年には世界で2位のGDPを持っているが、人口も大きいため一人当たりのGDPは小さく、いまも富が幸福を支配するグループの中にある。
確認はしていないが、一人あたりのGDPを国民の経済格差に置き換えると、全体が完全な反比例の相関を示すという。
格差は不幸感の大きな要素なのであろう。
<flowの幸福、stockの幸福>
Daniel Kahneman は2002年にノーベル経済学賞を受けた米国の行動経済学者である。彼は心理学的なアプローチにより、幸福をflowとstockの2種に定義した。
Flow の幸福とは、モノを購入した時やおいしい食事をした時に感じる幸せである。この幸福感は行為の瞬間がピークであり、時間の経過とともに、その感覚は薄れていく。
一方、stockの幸福は家族や友人と過ごしている時に感じる幸せで、ボランティア活動のように、他人に奉仕している時にもこの幸せを感じることができる。この感情は一定期間安定して持続し、蓄積される。
一時期、タイガーマスクと呼ばれる現象が続いた。児童養護施設にランドセルや筆記用具を、素性を隠して寄付するという行為である。これにより強い幸福感を味わったのは、ランドセルを貰った子供たちではなく、プレゼントをした本人であったと思う。これもstockの幸福である。
FUKUOKA DESIGN LEAGUEの
ユニバーサルキャンプ